脳出血 CTでの神経症状増悪予測

Blend sign, Spot sign

Computed Tomographic Blend Sign Is Associated With Computed Tomographic Angiography Spot Sign and Predicts Secondary Neurological Deterioration After Intracerebral Hemorrhage

Sporns PB et al. Stroke. 2017 Jan;48(1):131-135.

背景と目的
脳出血患者において早期に血腫が著明に増大することは,機能的予後不良の独立した予測因子である.近年,非造影CTで血腫の増大を予測するための新しい画像診断法として,ブレンドサイン(BS)が報告された.また,血腫の大きさを予測するもう一つのパラメータとして,CTアンギオグラフィでのスポットサイン(SS)が知られている.そこで本研究では,スポットサインとブレンドサインとの関連を明らかにし,これらの所見の二次的な神経学的悪化の予測する能力を明らかにすることを目的とした.

方法
レトロスペクティブ研究の包含基準は,(1)非造影CT検査で脳内出血が確認された自然発生的な脳内出血,(2)症状発症後6時間以内の入院時に非造影CT検査およびCT検査を行ったこと,とした.我々は二次的転帰(二次的な神経学的悪化 vs 二次的な悪化なし)を定義した。二次的な神経学的悪化として、(1)標準化された基準で早期に開頭手術を行うか、(2)症状発症後48時間以内にグラスゴー昏睡尺度が3点以上の二次的な低下を示したと定義した。

結果
脳内自然出血182例中,37例(20.3%)にBS,39例(21.4%)にSSが認められた。二次的に悪化した81例のうち、31例(38.3%)が入院時にBSとSSを併発していた。多変量ロジスティック回帰分析により、血腫量(オッズ比、1.07/mL、P≦0.001)、脳室内出血(オッズ比、3.08、P=0.008)、BSの存在(オッズ比、11.47、P≦0.001)が神経学的悪化の独立した予測因子であることが明らかになった。

結論
非造影CTで得られるBSはCTAで得られるSSと高い相関を示し,自然脳内出血後の二次的な神経学的悪化の信頼性の高い予測因子である.

A Blend sign                       B Spot sign

Sporns PB et al. Stroke. 2017 Jan;48(1):131-135.
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